クラウンが入っている歯の診断について

クラウンが入っている歯の診断について

 

 

クラウン(被せ物)が入っている歯は、

レントゲンを撮影しても内部の詳細な状態が分かりにくい場合があります。

 

そのため、

・クラウンの歯に痛みがある

・歯ぐきに炎症がある

このようなケースでは、まず原因を整理することが重要です。

 

歯ぐきに炎症がある場合、

まず疑うべきは歯周組織の問題(歯周病)です。

 

いきなりクラウンを外して神経の治療をするのではなく、

① 歯周病治療(クリーニング・洗浄・ブラッシング指導)

② 症状の経過観察

③ 改善しなければクラウンを外して内部を確認

という順序が合理的だと考えています。

 

 

可逆的治療と不可逆的治療

 

治療には大きく分けて

可逆的治療(元に戻せる治療)

不可逆的治療(元に戻せない治療)

があります。

 

歯周病治療は、クリーニングやセルフケア改善が中心であり、

組織の炎症が改善すれば状態は回復します。

これは可逆的治療です。

 

一方、神経を取る治療(抜髄)は、

一度行えば元には戻りません。

これは不可逆的治療です。

 

 

もちろん、歯周病と歯の内部の感染を併発している場合は、

両方の治療が必要になることもあります。

 

しかし、歯周組織に明らかな炎症がある以上、

まずは可逆的な治療から行うのが賢明です。

 

不可逆的な処置は、

本当に必要だと判断できた段階で行うべきだと考えています。

 

 

井上歯科クリニック 学芸大学

院長 嶋本誠