本日のセカンドオピニオン
「特に症状はないけれど、レントゲンで根の先に黒い影(透過像)があるので、マイクロスコープで根管治療をした方がいいと言われた。本当に必要ですか?」というご相談でした。
根尖性歯周炎になると、根の先に膿がたまり、骨が溶けることでレントゲン上に透過像(黒い影)が見えることがあります。
原因の多くは、虫歯が進行して根の先まで細菌感染しているケースです。
その場合、根管治療を行うのは適切な判断です。
ただし、注意しなければいけないのは「その影が今も活動している病変なのかどうか」という点です。
根管治療を行い、症状が落ち着いても、
一度失われた骨がすぐに元通りになるわけではありません。
そのため、
・過去の治療の“治癒途中”なのか
・現在進行形で悪化しているのか
は、時間経過を見ないと判断できないこともあります。
実際に当院で定期的に通われている患者さんでも、
無症状でも以前より透過像が大きくなっており、根管治療が必要になったケースもあります。
だからこそ、
・定期的に同じ歯科医院で診てもらうこと
・過去のレントゲンと比較できること
が非常に重要です。
1枚のレントゲンだけでは分からないことも、
複数枚あれば変化を追うことができます。
診断は“点”ではなく“線”で見るものです。
不安がある場合は、すぐに治療に進むのではなく、
経過観察という選択肢も含めて相談することが大切だと思います。
井上歯科クリニック 学芸大学
院長 嶋本誠



